コロッケ、とんかつ、揚げ物、お弁当に欠かせないアクセントと言えばソース。
ソースにもいろいろ種類がありますが、2大ソースとして有名なウスターソースと中濃ソース。
関西と関東でこの2つのソースの消費の割合が全然違いますが、中濃ソースとウスターソースの使われ方に大きなにはどんな違いがあるのでしょうか。
今回は、ウスターソースと中濃ソースの違いは?味、使い方は?について紹介していきます。
ウスターソースとは
まず、ウスターソースの主な原材料は、トマトやにんじんなどの野菜、りんごなどの果物、食塩や醸造酒、砂糖や酢、香辛料です。
製造メーカーによっては大豆を使用した製品もあり、この場合はアレルゲンとして表示されています。
実は、ウスターソースの原材料も中濃ソースとほとんど変わりがないのです!
中濃ソースとは
中濃ソースは野菜や果実を主な原材料として、調味料や香辛料を混ぜ合わせて作った液体調味料のことを指します。
主に関東で消費されています。
それに対し、西日本ではウスターソースと中濃ソースよりも濃いソース、濃厚ソースが好んで使われています。
これらの中間のソースが好まれないから等の理由から、なぜか西日本ではほとんど中濃ソースは使われていません。
ウスターソースと中濃ソースとは何が違うの!?
ウスターソースと中濃ソースとでは一体何が違うのかというと、それはソースの粘り気、粘度です。
粘度はその名のとおりウスターソース、中濃ソース、濃厚ソースの順に濃くなっていきます。
ちなみにウスターソースの定義はJAS規格において
「粘度が0.2Pa・s未満のもの」と定義されており、一方、中濃ソースは「粘度が0.2Pa・s以上2.0Pa・s未満のもの」
と定義されています。
※JASとは
日本農林規格(にほんのうりんきかく)は、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法、1950年公布)に基づく、農・林・水・畜産物およびその加工品の品質保証の規格である。英語名称が Japanese Agricultural Standard であるため、一般にJAS(ジャス)と略されたり、その規格をJAS規格(ジャスきかく)と呼ぶことが多い。
また、中濃ソースは原材料の野菜、果実の繊維質を含み、ウスターと濃厚ソースの中間程度のとろみがあるため中濃ソースと呼ばれています。
ウスターソースと中濃ソースとの味の違いとは?
ウスターソースと中濃ソースの味の違いは、ウスターソースのほうは一般に辛口でメーカーによってはスパイシーなものもがあります。
野菜や果実の繊維質が少ないので、とろみが少なくさらさらしています。
一方、中濃ソースはウスターソースのスパイシーさと、濃厚ソースの甘みが混ざり合ったような味になります。
関東ではコロッケ、焼きそばなどに多く使われています。
ウスターソースの使い方
使い方としては、ウスターソースは主に近畿、関西、九州など西日本で愛用されており、フライ、てんぷらなども使われています。
料理の隠し味として使われることも多くあります。
しかし一番イメージしやすいのは、そのスパイシーさからウスターソースは関西の名物「串カツ」に主に使われています。
2度漬け禁止のウスターソースならではですよね。
中濃ソースの使い方
一方、中濃ソースは関東より北の地域で使用される傾向にあります。
中濃ウスターソースと同様にとんかつ、エビフライ、コロッケなどの揚げ物にかけたり、カレーなどの料理の隠し味としても使われています。
千切りキャベツとの相性もいいですよね。
ウスターソースと中濃ソースの違いまとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、ウスターソースと中濃ソースの違いは?味、使い方は?について紹介してきました。
このようにウスターソースと中濃ソースをはじめ、ソースには種類による違いはその濃さにあり、地域によってそれぞれの味へのこだわりや使い方も違ってくることはなかなか興味深いものですね。
原材料はほとんど同じでも、ソースの粘り具合によって見た目の印象もガラッと変わってきます。
関東から関西に旅行に行った際には、よく言われてる名古屋あたりをすぎると食文化がガラッと変化する・・というものの代表例かもしれません。
確かに串カツには中濃ソースよりも2度づけ厳禁のウスターソースのスパイシーさが見事に合いますよね♪
厳密にはウスターソースと中濃ソースの消費量が関東と関西で大きく違うのはやはりソースメーカーのシェア争いも関係しているかもしれません。
関西では「イカリソース」や「カゴメ」が関東では「ブルドックソース」がシェアを独占しています。
それぞれのソースメーカーの戦略かもしれません。
その他、これらのソースをうまく使い分けて、いつもと違うソースをかけるなど料理の味の変化を楽しんでみてはいかがでしょうか。
この情報があなたのお役に立てば幸いです。